こないだの電話の内容

 

「あ、もしもし、あのぉ、そろそろ自殺しよーかなぁなんて考えてるもんなんですけど......

 

あ、違いますよ違います。冷やかしとかじゃなくって!

ちょっと誰かと話したくなって......そそ、悩み相談です、それそれ!

いやー最近どうもごたごたしてまして、どうも息苦しいのでちょっと試しに、と思ってまして。

 

具体的に?いや、何がといわれましても......

あ、そうそう音楽!あるじゃないですか『葬式では何流したい~?』なんて言うやつ。

それでちょっと考えてまして......

ま、とりあえずポップスはやなんですよ。

 

あ!ちょっと待ってくださいよ!切らないで!いたずら電話じゃないんです!

 

いいですか?で、ひとつ疑問が出てきたわけなんです、”音”と”詩”ってどっちが強いんでしょうか?

 

”詩”ですか?そうですかねぇ?

だって『洋楽大好き!歌詞?シラネ』なんて人や、『あの協奏曲には憧憬が~』なんて人もいっぱいいませんか?カラオケなんかはひどくって一番と二番を間違って歌ったり......」

 

ツー......ツー......ツー......

 

 

ぱぴぷぺ、ぺぱぷ、ぺぱぷ

プルルルルルルルルルルル

 

「あ!ちょっと!まだ途中だったでしょ!

 

あー、ほんとは、たしかに友達とする話ですよね。

でもいませんよそんなの。みんな揃ってイヤホンしてんだから。浸ってんですねぇ。

 

あーあーあーあーあーあー!聞きたくないですよ説教なんか!悩みを聞くのが仕事でしょ!?

友達のいない、俺のためと思って、ね?お願いしますよ。

 

で、結局のところ、”泣かせるには詩か音か!?”

話変わるんですが、昭和の演歌は愚痴っぽいですよね~『あんたあんた』なんてなぁ。

 

あ、昭和生まれですか?

 

演歌は聴かない?それは、よかった......

そうそう、日本の音楽史、特にフォークと日本語ロックの隔たりですね、あるんですよ。

日本にロックを輸入するにあたって歌詞をどうすんのかって問題。個人的には”はっぴいえんど”ってバンドが解決させたと思ってるんですが、当時は賛否両論だったらしくって。日本語はダサい、英語はかっこいいって、結局コンプレックスから来てるのもあるんでしょうがね。

でも、なんだかんだフォークのが詩的で、日本語ロックはやっぱり愚痴っぽくなって......

 

 

ちょっと聞いてます!?

 

お仕事が大変なのも分かります。

 

でもね!

もっと視野広くしなきゃ話相手にもなれねえでしょうが!

貴方の部屋に、本棚に、何冊あるんですか、百科事典は!?

知りたくなったらWikipediaですか!?ブックマークもせずに!興味も関心も、どこに行っちまったんですか!?

 

いや、まぁ、どっちでもいいんですけどね......

 

言葉で泣かすのは、単純なんですよ......

イコライザ弄んなくったって、ボーカルは、聴こえます。言葉は、届くんです。

けど、それが音になると、これが全然難しくって、必要な音がなってないとね......

心に響く音で、なくなってしまう......

 

そもそもインストなんて、聴く人じゃあなきゃ聴けないですもんね......

 

ふわぁ~

…...

眠くなってきましたね、お互いに…...

いっぱい、喋りましたね。

 

あったかいなぁ......

やっぱさ、有機物…...だよね......

 

じゃ、寝ますね。

 

ありがとうございました。

そっちも、お仕事、頑張って。

 

コーヒーの飲みすぎは、注意ですよ......

胃が荒れるから…...

 

うるさいですよ......さっきから......

 

あー、さいごにちょっと、ちょっといいですか、曲はね、

”Wish you were here”

 

ぼくのなまえも、おしえますよ......

 

『えどしらん』って。ウケるでしょ......

昔の歌手から、貰った名前。愛嬌ある顔のね......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

読み手へ問う。

「炎」こそ命の根源ではないのか?

マイスリーハルシオンロヒプノールドラール、ベルソムラ......

全て横文字の、これら冷たい錠剤は「炎」を多少なびかせる。

この涼しい風が、あるいは必要なのかもしれないが......

 

無機的な風より、彼はぬくもりのある、炭を選んだ。

何故なのか?

「炎」と「炎」は、なぜ互いに消しあうのか?

 

ーこれにて演説おしまい。

......冬に書くべきだったかな?